亀山杯2018

こんばんは、 管理人です。
久しぶりの更新になりますが、この週末の二日間で、下関で開催された亀山杯に参加してきました。
土曜授業と重なったこともあり、希望者だけの自由参加としたところ、6年生5人、5年生2人、4年生2人、3年生1人のギリギリ10人での参加となりました。
まず、大会初日は6チームでの予選です。
第1試合は北九州のチームを相手にたしか13点差くらいで敗れました。
正直な思いとしては、子供達ひとりひとりの能力ではまったく負けてなかったし、チーム全体で見てもそれほどの差は感じなかったのですが、あともう少しの大事なところでシュートを決められない、ボックスアウトを忘れてリバウンドを取られる、このチームの課題がそのまま浮き出た形になってしまいました。
試合前には、練習でしていることを試合でもやろうとしてほしい、練習ではできているんだからあとはそれを試合で出すだけ、まずはやろうとしようと声をかけて臨みました。
やはりなかなか練習どおりにうまくはいきませんでしたが、それでも子供達のひとつひとつのプレイには明らかに変化が見られました。
特に今までと違ったのは、集中力と心の余裕で、これまでは試合の途中で誰かの集中力が切れるとすぐにみんなに伝染していきましたが、この試合は、ほとんどの子は最後まで集中して戦っていたように思います。
そして、これまでは焦りから適当なシュートを連発してきたこともあり、最近の練習で強く言ってきたひとつひとつのシュートを大事に打つことを、試合の中で見せてくれた子もいたり、敗れはしましたが、確かな成長を感じられた試合でした。
ただ気がかりだったのは、それが全員では無かったことで、子供達の意識の差が少しずつ見えてきたところです。
意識の差はそのままプレイの積極性につながるので、当然、意識の高い子とそうでない子ではボールに関わる回数も違ってきます。
ボールに多く関わる子は、もちろんたくさんの失敗もしてくれます。
でも、そうすれば、次はここを注意してこれにチャレンジしてみようなどと声がかけられるのですが、消極的にプレイしてあまり失敗をしてくれない子には声をかけることも見つからないので、子供達にはできるだけたくさんの失敗をしてもらいたいのです。
続く第2試合は、今年の県でNo. 1ではないかとも言われる強豪チームとの対戦で、やはり最初から最後までまったく手も足も出ず、気づけば50点差くらい付けられての完敗です。
ただ、この試合でも子供達の意識の差を感じずにはいられませんでした。
どれだけ点差が開いても自分達にできることをガムシャラに頑張ろうとする子と、試合を諦めたのか、自信を失ったのか、ボールに関わろうともしない子と。
そしてこの日最後の試合は二敗同士の順位決定戦で、同じ防府市のチームとの市内戦になりました。
先月の市内大会で大逆転負けを喫した憎っくき相手ですが(笑)、この試合は大逆転どころか最初から最後まで圧倒されて、ほぼダブルスコアの大差で敗れました。
敗因はやはり意識の差でしょう。
チーム内の意識の差だけでなく、相手チームとの意識の差です。
声も出さずに、練習してきたことをしようとしない、先月あれだけ苦しめた相手にこれだけの差を付けられたのに、なんともない表情で戻ってこれる。
どういう気持ちで試合に臨んでいたのでしょう?
全敗で翌日は6位グループの交流戦に回ることになりましたが、試合後には子供達にもう一度、明日こそ練習でしてきたことをやろうと伝え、ホテルに向かいました。
さて、ここからはいったん子供達とは別行動で、子供達は全チーム参加の開会式に出席し、私はひとり中川直之氏による指導者クリニックに参加させていただき、一対一で勝負するために身につけたいスキルとそれを身につけるための練習、指導の仕方など、とてもためになる貴重な時間をいただくことができました。
その後は指導者の懇親会へ参加し、飲んで食べて他チームの指導者さんとの親交も深めさせていただきました。
その後、ホテルに戻ると、子供達の何人かがうちの部屋に来たので、「人狼ゲーム」なるゲームを子供達と一緒に楽しみながら翌日への士気を高めました(笑)
そして翌朝は、試合時間も遅めだったので、朝食後にはまたまたみんなで人狼ゲームを少しして、チームの協調性を十分に高めてから大会2日目に臨みました(笑)
この日の第1試合は、会場小学校となった下関のチームとの対戦でしたが、序盤から終始圧倒される展開で一気に差をつけられてしまいました。
意識の差はここでも改善が見られません。
前日の試合からここまでで、6年生の1人の動きの悪さがどうしても気になっていたので、本人に体調でも悪いのか、足でも痛いのかと聞くも、そんなことはないとのこと。
なんともなくてその動きでは困ると、その子を一度ベンチに下げて、他の子がボールを持っていないときにどれだけ動いているかを見てくれと伝えました。
ただひとつ言えるのは、その子は決してヤル気がない訳ではないというのは分かっています。
練習では闘志溢れるプレイも見られたり、必死さも感じるのですが、試合になると他の子に比べて必死さが足りないというか、どこまでもマイペースで、クールにプレイしてしまい、ボールを持てば多少は一生懸命さも出るけど、ボールをもらう、取りに行くというところではあまり積極性が見られなくなってしまうのです。
この子の本来の力、本来の姿を知っているので、なんとかそれを試合でも見せてほしくて、今回はあえてメンバーから外しました。
次のQでは、もっと自信を持って思いっきり動くことが約束できるか?と聞くも、期待した返事はなかなか帰って来ません(笑)
やるのかやらないのかを問い詰めて、ようやく「やる」との言葉を引き出したので、「やる」と言ったからにはやってくれと、とにかく思いっきり動いていっぱい失敗してほしいと言って試合に送り出しました。
そこからも、まだまだこの子の持つ本来の力にはほど遠い状態ではありましたが、この子が殻を破らないと今年のチームの浮上はないと、最後まで声をかけ続けました。
この試合はそのまま大差で敗れましたが、最後には少しですが、この子の殻も破れてきた気がしました。
そしてもう一人、昨日の3試合で2回も退場してしまった子ですが、この子はどちらかというと今はディフェンスの方での期待が強い子ですが、本人はやはり点を取りたい、オフェンスで活躍したいとの思いも強いように感じます。
今のところ、今年の6年生の中では一番指導者の言うことを素直に聞いて、すぐにやろうとしてくれる、そして一度できるようになったら、時々は忘れますが(笑)、それを続けてやってくれ、確実に日々成長してくれている期待の子です。
前日の2回の退場もかなりショックを受けたようですが、このところオフェンス面で自信を失っているような感じもあったので、この日はあえてガードのポジションを任せ、自信を持って思い切ってプレイするように指示したところ、相手のエースに守られながらもきっちりとガードの役割は果たし、かなりの得点シーンに絡む良いプレイがたくさん見られました。
もともと指導者の言うことをよく聞いてくれるので、どちらかといえば黒子役というか、みんなのサポート役を任せることが多いので、自分が中心になって攻めるというのはこの子にとっても良い経験になったのではないでしょうか?
ただ、チーム全体を考えると、どうしてもこの子にしかできない役割というのもあるので、この経験も活かしつつも、どんな役割の中でも自信を持ってプレイできる選手に成長してくれることを期待しています。
そんなこんなで大会最後の試合となるこの日の2試合目は、1月のウィンターカップで指導者さんと親しくなった北九州のチームとの運命の再戦です(笑)
この大会の集大成としてチーム一丸となって臨みましたが、第1Qでいきなり点差を開けられました。
しかし、相手のエースが登場した第2Qで、試合前にエース封じを命じた今年他チームからの移籍で新加入した6年生の頑張りもあって、終了間際にはついに同点に追いつくという良い流れを引き寄せる最高の形で前半を終えました。
殻を破って意識が変わりつつある子、自信をつけてこれまで以上に楽しそうにバスケをする子、与えられたエース封じという特命を必死に果たす子、ディフェンスに囲まれた状態でも冷静に相手を交わして落ち着いてシュートを打てるようになった子、ルーズボールも最後まで必死に追いかけてガムシャラにゴールを狙い続け完全なるエースに成長しつつある子、ひとりひとりの確実な成長を感じながら、後半は一進一退の大接戦となりました。
第3Qの残り1分半で5点差をつけられた苦しい場面で思わずタイムアウト。
かけた言葉は、ここが勝負どころだから、諦めずに自信を持って最後まで戦おうということだけです。
そこから子供達の脅威の集中力で一気に流れを引き寄せ、終了間際にはついに逆転することができました。
最高の流れで第4Qを迎え、そこからはさらに気合の入った両チームの激闘となりました。
最後はやはりミスをした方の負け、最後の最後であと一歩が届かず惜しくも敗れ、この大会5試合を全敗で終えることになりました。
ですが私は、この大会を通じて確実に成長した子供達が、次の大会でその成長した姿を見せてくれることを期待せずにはいられない、そんな有意義な大会だったと感じています。
子供達の無限の可能性を信じて、これからも子供達とともに一生懸命頑張ります!
(2018.5.14)